【元エアコン工事屋が教える】エアコンを自分(DIY)で取り付けてみたい方必見!その2【室外機取り付け方・道具】

【元エアコン工事屋が教える】エアコンを自分(DIY)で取り付けてみたい方必見!その1【室内機取り付け方・道具】

2020年8月13日
たぶん、前記事でエアコンを自分(DIY)で取り付けようかと思うのを諦めた方が多いかと思いますが、エアコン取付の工程の続き(室外機取り付け)を書きますね。

エアコン取付工程 室外機取り付け

外壁側に行き配管を接続

室内機を設置したら室内側の作業は終了なので、外壁側の作業になります。

室内機側の配管に付いているフレアナットと呼ばれる配管接続用のナットを取外し、接続する配管にフレアナットを入れて配管をフレアツールを使い、ラッパみたいな形に加工します。
このラッパ部分に開いた所がガスケット?パッキン?となり配管からのガス漏れを防ぎます。

※フレアナットの入れ忘れに注意です。私も現役時代に何回も入れ忘れた事あります。

フレア加工された配管を使用する場合はフレア加工は必要ないのでフレアツールは不要です。

エアコン設置工事で一番重要な作業と言っても過言ではないフレア加工となります。
フレア加工は経験で身につく技術ですので、なかなか素人では難しいのかな?が正直なところです。
フレアツールには加工する際にどのくらい銅菅を出せば良いのか?ガイドが付いているモノもありますので、ガイド付きを使えばそんなに難しい作業でもないのかな?
ごめんなさい、ガイド付きのフレアツールを使った事ないので詳しい事はわからないです。

ちなみに配管は高圧(液体/細い)、低圧(気体/太い)と2つの配管となり、家庭用エアコンではほぼ2分3分と呼ばれる配管を使用します。2分、3分共にフレア加工します。フレア加工には配管を切るパイプカッター、切った配管の切り口のバリの処理をするリーマーって道具も使います。

フレア加工した配管(フレアナット付)を室内機側から来ている配管(オス・ネジ部)に接続します。その際は必ずフレア加工のラッパ部分をオス側に(ネジ)引っ付け合わせナットをしめます


フレア(ラッパ部)がパッキン(ガスケット)となるんですが、この部分をオス(ネジ部)に引っ付けずにナットをしめるとラッパ部分が真っ直ぐに変形してしまいパッキンとして機能せずにガス漏れが起きてしまうリスクがかなり上がります。

フレアナット側の配管、室内機側の配管(オス・ネジ部)接続はモンキーレンチ2つあれば可能なんですが、フレアナットの締め付けには専用のトルクレンチがあれば確実です。
フレアナットの締め付けの過トルクは、配管は銅なので簡単にフレア加工したラッパ部がもげてしまい、ガス漏れの原因となります。

エアコン設置不良の原因第1位!主にこのフレアの加工、接続でのガス漏れです。。
フレア加工接続がエアコン設置工事で最重要なんですが、フレアナットの締め付け感も長年の経験で培われる技術なのですが、先に申し上げたフレアナット専用トルクレンチがあれば長年の経験は必要なく確実に適正トルクで配管を接続する事が可能です。

室内機側の配管にフレア加工した配管を接続したら断熱材を配管接続部に巻きつけてビニールテープで固定、ドレンホースを室内機側のホースと接続、配管、ドレンホース、電線をビニールテープでまとめて化粧テープ(コーテープ)を巻きます。

エアコン設置後のガス漏れチェックをする場合は配管接続部の養生は後にします。

今回は説明を割愛しますが、配管カバーをする場合はカバーが化粧になるので化粧テープを巻く必要ないので巻かずにカバー内に配管等を収めます。


穴から出た化粧テープを巻いた配管を優しいRで曲げて室外機側に下ろしてサドルって呼ばれる配管固定用のベルトで壁に固定します。

配管は空洞なので鋭角な曲げでひしゃげ(潰れ)やすいです。
2分3分配管はそこまでシビアではないので使う事ないんですが、ベンダーって道具を使えば配管を潰す事なく鋭角に配管を曲げる事が出来ます。


配管を通した外壁側の穴をパテで埋めます。
パテのコツはパテを三日月みたいな形に成型して穴から出た配管に被せるようにするとええ感じに穴と埋める事ができます。

室外機に配管、電線を接続し配管を真空引き


室外機をブロック等でかさ上げして設置。プラスチック製の専用品があります。


室外機に繋げる長さに配管をパイプカッターと呼ばれる配管を切る工具を使い切ります。
室内機側と同様に室外機に付いているフレアナットを外し配管にいれてフレア加工します。
室外機の接続も室内機側と同じ感じで室外機側がオス(ネジ)になってます。

電線を室内機につないだ同じ順番(黒1.白2.赤3.青4)で室外機に接続、ドレンホースを地面から少し上の部分でカットします。
ドレンホースからの虫の侵入等が気になる場合はドレンホースキャップがあります。

で、室内機、室外機と設置は終わりと言いたいのですが、配管内に水分があると配管内で氷って冷媒ガスの循環に不具合を起こすので、配管を真空ポンプを使い真空引きします。
細い配管側にサービスポートがあるのでその部分のナットを外してゲージマニホールドと真空ポンプを繋ぎ真空ポンプを動作させて配管の真空引きを行います。

余談なんですが、私がエアコン取付を始めた頃はあらかじめ室外機に冷媒ガス(R22)が多めに入っていて、ガスを外気に放出して配管の空気を抜くエアパージって方法が主流でしたが、冷媒が変わりエアパージでは新冷媒(R410-A)の混合比重が変わるのでエアパージではなく真空引きでの作業が必要になりました。

真空引きしたら真空ポンプ、ゲージを外して、室外機の配管接続部の配管のバルブ(ナットで隠れてます)を六角を使い細い配管(高圧)、太い配管(低圧)開き、配管内にガスを循環させます。

ガス漏れの原因箇所がある場合は真空引きの際にゲージで確認する事が出来ますが、心配ならば石鹸水等を配管接続部に吹きかけてガス漏れチェックをします。ガス漏れがあれば泡がブクブクと出てきます。

ガス漏れが確認出来た場合はバルブを閉じてガス漏れ部分の処置をします。が、この時点でガスの補充が必要だと思うので業者さんを呼ぶ事になるのかな?そんなリスクもあるのでDIYではなくて業者さんにお願いするのがベストだと思います。

私がエアコン工事をしていたのはもう20年以上前なので現在の取り付け方法とは相違する部分あるかと思いますが、大体こんな感じがエアコン取り付け工事の流れです。
前記事(その1)でも書きましたが、もう自分(DIY)でエアコンを取り付ける事諦めたでしょう?(笑)
ですが、エアコン設置自体は特に資格は必要ないのでDIYでの取り付けは可能です。

電源回路増設、コンセント交換、電線の固定(ステップル)等の作業には第二種電気工事士の資格が必要となります。

今回の記事見て安易に自分(DIY)でエアコン設置を試みて失敗、結果業者さんを呼ぶ羽目になり高くついたってならない様、もちろん自己責任でエアコン取り付けをチャレンジ(D.I.Y)する方の参考にもなれば幸いです。

配管セットを使えばフレア加工は不要

エアコン取付用にフレア加工されている配管セットもあります。
エアコン取付に必要な部材(配管、電線、ドレンホース、パテ、サドル、コーテープ等)が一式セットになっています。

 

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ABOUTこの記事をかいた人

1975年生まれのスノーボード大好きおじさん スノーボード歴25年以上、釣り、ゴルフ、アウトドア、D.I.Y、料理、酒、バイク、、、趣味多数、、 大阪出身。恋愛、結婚を機に上京。東京での生活も10年そこそこの時の本厄の年、 ボーダ(境界性パーソナリティー障害)嫁のゲス不倫が原因での一方的離婚。最愛の息子と離れての生活を余儀なくされる、、 そんなこんなで、これからの人生の春を信じて奮闘中!!