過去に船舶免許の改正で、ジェットスキー(水上バイク)の免許が新たに新設されるとの事で、その前にと思い旧5級小型船舶免許を取得していたマツカタです。
なので、一応、小型船舶(総トン数20トン未満)、水上バイクを操縦する事できるのですが、船舶免許には5年ごとに更新があります。
その更新日を一年勘違いしていたマツカタ、確認しないまま、どうせ更新するならばステップアップ(2級マイル限定から1級)しようと、過去に旧5級を取得する時に利用したボートスクールに申し込みました。
小型船舶免許の1級と2級の大きな違いは、海での岸からの航行できる距離で、1級の無制限に対して、2級は5海里まで(約9km)となってます。
ちなみに、マツカタが保有の2級1マイル限定は、海では岸から約1.8kmまでしか航行できません
と、ボートスクールの講師に言われてしまいました。
そうですよね、マツカタが過去に取得した旧5級は、乗れる船の総トン数が確か5トン未満のはずが、免許改正で20トン未満まで乗れるようになりましたし、ジェットスキー(水上バイク)の運転もできますし、なんせ取得費用も安かったんです。
今の水上バイク(特殊船舶操縦)と同じ位の費用じゃなかったかな?と思います。
小型船舶2級1マイル限定(旧5級)から小型船舶1級へのステップアップ
小型船舶2級(旧5級)から小型船舶1級へのステップアップは実技は免除で、学科試験を合格すれば小型船舶1級を取得できます。
試験内容はマークシートの4択で、
- 一般科目 交通の方法(14問中7問以上の正解)
- 一般科目 運行(24問中12問以上の正解)
- 上級科目 上級運航1(8問中4問以上の正解)
- 上級科目 上級運航2(6問中3問以上の正解)
で、一般科目38問中25問以上の正解、上級運航14問中10問以上の正解を満たす必要があります。
一般科目については、暗記する事ばかりで一般科目のテキストを読み、テキストの中に赤のアンダーラインが引いてある所が試験に出題される答えなので、ひたすら暗記するだけです。
上級科目は少し特殊で、マツカタみたいにボートスクールを受講してから受験するのが一番ベストな方法だと思います。
上級科目の試験対策の講習を朝から夕方までみっちりと受講して、後日に試験を受けたんですが、、
年末にしていた仕事が忙しかったのと、マークシートのチェックミスなんかの凡ミスも重なり一度落ちてしまいました。
昔に原付免許の落ちた事もあるマツカタ、同じ轍を踏むって言うんですかね、、
再試験の際に、めっちゃ勉強してから挑みました。もちろん合格しましたよ。
上級科目の海図問題を解くに必要な道具です
上級科目14問(10問以上の正解)の出題に海図の問題が2問出題されます。小型船舶1級の試験で一番難しいとされるのが海図です。
マツカタも一度落ちた際に、海図の問題を2問とも落としてしまったのが原因の一つです。
試験用の海図は、
横(W150)
縦(W200)
と両面に海図が印刷されています。試験でも、ボートスクールの講習でも同じものを使用しました。
ボートスクールの学科講習を受講した際に海図問題を解くための道具が用意されましたので、試験でも使用します。
- 大型三角定規2セット
- デバイダー
- コンパス
上級科目、海図の問題2問を解くためだけに、必要な道具です。
海図問題で一番簡単な問題の航行計画を解いていきます
手元に試験の海図、海図の問題を解くための道具あるので、海図の問題では一番簡単だと思う問題を1問解いていきますね。
問題
次のような航海計画を立案した。10時00分にA地点を出航し、全航程を8ノットで航行した場合、D地点への到着時間は何時何分頃になるか。下のうちから選べ。ただし、風や海潮流の影響はないものとする。「出航点A :馬島北西方海域 星岬灯台を磁針方位300°、日埼灯台を磁針方位015°に見る地点から磁針路245°で航行
第一変針点B :長島灯台(0c 7s)を右舷正横に見る地点で磁針路255°に変針
第二変針点C :西川市東方の赤岬灯台を右舷正横に見る地点で変針
到着点D :鹿島南東方海域 30°-04.6’N、134°-44.0’E」
(試験用海図W150使用)
- 14時49分
- 15時09分
- 15時29分
- 15時49分
なんか、問題見てるだけでややこしそうですよね、、でも、一つ一つを解いて行けばそんなに難しくはないですよ。
まず、出航点A :馬島北西方海域 星岬灯台を磁針方位300°、日埼灯台を磁針方位015°に見る地点を求めてきます。
海図にはコンパス図(コンパスローズ)が書いてあるので、利用します。
内側は磁針方位目盛で磁石の指す北が0°となってます。小型船舶では海図で方向や航路を求める際には磁針方位が主に用いられます。
星岬灯台を磁針方位300°は、
補助線が入った三角定規の補助線を磁針方位300°に合わせます。
もう一つの三角定規の一番長い辺を補助線と直角になるように合わせて、補助線の三角定規を移動させます。
星岬灯台に三角定規が合わさったら線を引きます。
日埼灯台を磁針方位015°も同様に、
補助線が入った三角定規の補助線を磁針方位15°に合わせます。
先ほどと同様に、もう一つの三角定規の一番長い辺を補助線と直角になるように合わせて、補助線の三角定規を移動させます。
日埼灯台に三角定規が合わさったら線を引きます。
星岬灯台を磁針方位300°、日埼灯台を磁針方位015°に見る地点の出発点Aを求める事ができました。
出発点Aを磁針路245°で航行とあるので、出発点Aから磁針方位245°に先ほどと同じ要領で線を引きます。
第一変針点B :長島灯台(0c 7s)を右舷正横に見る地点で磁針路255°に変針を求めます。
長島灯台(0c 7s)を右舷正横とあるので、
補助線入りの三角定規をA地点からの航路に合わせて長島灯台を右正横となる地点に航路と直角になる線を引きます。A地点からの航路と重なったところが変針点Bとなります。
磁針路255°に変針からの航路は、変針点Bから磁針方位225°の線を引けば求められます。
その航路の、長島灯台を右舷正横に見る地点がC地点です。右舷正横に見る地点の求め方は先のB地点と同様です。
到着点D :鹿島南東方海域 30°-04.6’N、134°-44.0’Eを求めて、変針点Cと線で繋げます。
30°-04.6’Nとは緯度の事で、海図の左右端に書いてある目盛を使います。
大きな値の30°から、細かい目盛白黒の1目盛が01.0(分)で、その更に細かい目盛が1目盛が00.2(分)となります。
30°-04.6’Nの目盛の場所から横線を引きます。
134°-44.0’Eは経度の事で、海図上下端に書いてある目盛を使います。
目盛の見方は緯度と同じなので省略します。
134°-44.0’Eの目盛の場所から縦線を引きます。
30°-04.6’N、134°-44.0’Eが交わった場所が到着点Dとなります。
出航点A、変針点B、変針点C、到着点Dを線でつなげる事ができましたね。
わかりやすいように線に色をつけますね。
線が引けた航路の長さをデバイダーを使って測ります。
A地点、B地点の長さをデバイダーで図ります。
測った長さを求めるのには、海図の左右の緯度を使います。白黒の目盛01.0分が1海里となります。
同じ要領で、B-C、C-D間の距離(海里)を測ります。
B-C間は長いですが、デバイダーは対応します。
測れた距離の合計を求めます。今回は41.2(海里)となりました。
合計できた距離を時間に変換します。
全航程を8ノットで航行とあるので、
41.2海里 ÷ 8ノット =
5.15時間となりました。
時間の計算は少し気をつけなければならなくて、5は普通に5時間で計算しても大丈夫なのですが、
0.15時間は15分ではなくて、60分 × 0.15 = で計算しますので、9分となります。
10時00分にA地点を出航とあるので、
10時00分 + 5時間9分 = 15時09分となります。
答えは、15時09分です。
自分でもバッチリな完璧な答えが出てビックリしてますが、多少計算がずれる場合が多いので、答えの単位に近い回答を選べば間違える事はないと思います。
線を引くのと、デバイダーでの計測を慎重に確実にすれば問題ないと思います。
海図の問題の他のバリエーション
今回は、一番オーソドックスな海図問題の航行計画を解いてみましたが、他の海図問題はというと、
- クロス(交差)方位法に関する出題
- トランシット(重視線)に関する出題
- レーダー方位(相対方位)に関する出題
- 海流の流向、流速に関する出題
- 実航針路、実航速力に関する出題
- 流潮航法に関する出題
潮の流れなんかの計算をしながら解く問題なんかもありますが、繰り返し解いていると絶対に解き方を覚えるので問題ないですよ。
マツカタ、小型船舶1級操縦士を取得したのは良いんですが、全くもって船舶を操縦する機会がないです、、
京都の舞鶴に安く船のレンタルできるマリーナがあるとの友人の情報なので、近日中に操縦しに行ければなと思ってます。
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分かりやすくて、良かったです。ありがとうございました。
コメントありがとうございます。お役に立てたようで良かったです。